2012/10/01

【Gadget】ちうごく携帯電話事情

◎今年の上半期は中国への出張が相次いだ。2月に3週間、5月に3週間、そして7月に1ヶ月だ。この出張期間中の私の連絡手段は現地で買った携帯電話だ。私や同僚の中国での仕事は工場仕事で、現地の仕事場で内線電話が支給される訳でもないので、携帯電話を持っていないと連絡がおぼつかない。(何しろ中国の工場は大きい!)だもんで私の仕事仲間は皆現地で電話を買う訳だ。

◎中国の携帯電話は「電話とSMS」ぐらいしか機能のない3G携帯電話から、先進のスマートフォンまで様々な機種がある。日本と違って端末側はSIMフリー端末が中心、携帯電話とSIMカードは別個に買う訳だ。
私が買った端末はLenovoのTD106という3G端末の在庫処分品で299元。4000円でおつりが来る計算だ。それに「神州行」というプリペイドSIMカードがデポジット5元+通話料。ちなみにこのSIMカードを買うにあたって身分証明とかは一切求められなかった。というか、後で判った事だがSIMカードの自動販売機が普通にあるw いいのかそんなエーカゲンでw

◎通話料金だが、私が買ったチャイナモバイルのタイプで月の基本使用料10元+通話料0.29元〜0.49元/分。高い時間帯でも円に直すと2分で約12円と、スカみたいな値段である。実際、3週間の滞在で構内電話代わりに使っていても余裕で保ってしまったw
国際電話のレートも非常に安く、割引サービス加入の電話番号を入れて電話すると1分1元〜2元ぐらい。2元で計算しても日本の国内の電話料金より安いという、これまたスカみたいな値段で、端末代金を差し引いても、日本から持ち込んだ携帯をローミングで使うのがバカらしくなる値段である。データ通信はやっていないが、おそらくコレもスカみたいな値段なんだろう…
ちなみにプリペイドのチャージについてはそこらへんの商店やら売店やらに携帯電話と100元を差し出せばやってくれるw

◎さて、今回の中国出張にはiPhoneも持って行ったのだが、何しろ上記のような価格設定なのでローミングの通話通信は一切やっていない。要するにWi-Fi通信のみの半文鎮状態(一応、香港に行ってしまうと中国のSIMは使えないのでそのときはローミング着信はOnにしている。幸いな事に発信が必要な状況にはならなかった)だったのだが、そうなると町中でもWi-Fiが使いたくなるというもの。 中国は日本とは比べ物にならない位公衆無線LANの数が多く、フリーのものも有れば、店が設置していて店に聴けばカンタンにパスワードを教えてくれるものもある。 携帯キャリア各社もWi-FIスポットの設置に力を入れている。

◎この携帯キャリア運営のWi-Fiスポットだが、日本では窓口契約が必要な上、Macアドレス認証により「1契約ごとに使える機器は特定の1台」という形だが、ちうごくのそれは契約がSIMカードに紐付け課金されており、実際に通信する機器を問わない。また料金制度も接続時間に応じた従量制になっている。…が、その従量料金が0.05元/分というこれまたスカみたいな値段で、1時間まるっと接続していても3元である。契約は携帯電話からSMSで可能で、SMSに返信されてきたIDとパスワードを入力すれば使える仕組み。町中のスターバックスではダイナミックパスワードを利用した期日限定の契約もあり(料金は同じ)、町中ではこれが便利。私みたいな得体の知れない旅行者出張者でもWi-FIで低価格で楽しくネットが出来るという寸法だ。
参考資料:中国移動(China mobile)のWIFI(CMCCとCMCC-AUTO)の接続方法

◎ところで最初の方にも書いたがちうごくの携帯端末は基本的にSIMフリーである。(キャリアの直売店で売っている端末はSIMロックタイプ。iPhoneもSIMロックのようだ)その機種の多彩さたるや、3Gにしても私の買ったヘッポコ端末から日本のガラケもびっくりの高機能端末、スマートフォンも様々なメーカーが価格的にも機能的にもピンからキリまで売っている。メーカーとしてはApple・Samsung・LG・NOKIA(Vertuもある)・Motorola・Lenovoといったところが多く、SONYEricssonも健闘している。純粋な日本のメーカーはSharpしか見なかった上、そのSharpもいかにも不人気なのか高級百貨店に細々と売られてる状況。更に商業城のバッタモノ屋に行けば、写真のようななんだか判らない端末まで売っている始末。

◎というかちうごくにおけるiPhoneのブランド力は物凄く、とてもじゃないが街でこれ見よがしにiPhoneを持って歩ける状況ではない。考えても見れば平均年収が5万元とかそんな国で、iPhone自体の値段は日本と変わらない…6000元とかするのだ。 年収の1/10を超える買い物なのだから、まさに「超高級ブランド」である。そりゃ、偽物が蔓延するわけだ。写真は同僚が買ってきた「iPhone5」と言い張る端末で1500元ぐらい。(値切ったらしい) SIMカードが2枚挿せるステキ仕様だが、動いているのがどう見ても3G系のレガシーなOSな上タッチパネルはなんと感圧式。裏面にFCCとかCE等の安全規格系マークが入ってるが、確実に認証取ってないだろコレw


◎さて、今年はもう出張予定は(今の所)無いが、来年また数週間レベルの出張が控えている。それに当たって、今回購入したXperia RayのSIMロックを外し、現地のSIMカードで運用する事を企んでいる。国内ではモバイル通信を殺されているRayだが、中国では大活躍するかもしれぬ。 楽しみにしておこう。

2012/09/30

【Gadget】iPhone5との遭遇と、LTEの値段

◎週末の散歩がてらにAppleStoreに行き、iPhone5に触ってきた。といっても去年買ったiPhone4Sの縛りが継続しているので買い替えることは出来ないのだが、恐らく来年手にするであろうマイナーチェンジモデルを前に、どんな雰囲気の端末に仕上がっているのかは興味があった。

◎今回ディスプレイサイズ変更によって縦方向の寸法変更が物議を醸している。私自身も4Sのサイズが「iPhoneらしさ」を構成する一つの要素だと思っていたのだが、実物を触ってみると意外な位すんなりと「iPhone」していた。 幅寸法を変えなかったのが大きいだろうか。私の手のサイズであれば片手操作は違和感なく行える。というか片手操作の大半はディスプレイの下半分、文字のフリック入力で行うので殆ど気にならない。

◎何よりも今回のiPhoneは薄くて軽い。4SまでのiPhoneは他と比べてもかなりの重量級端末だったので、なおさら軽く感じる。しかし一般的な「薄くて軽い」端末は質感がプラスティッキーで安っぽいのが常だが、軽量化しつつもボディを構成するマテリアルを変えていない(むしろ金属の部分は増えた)ので、軽いながらもしっかりとした質感がある。これは持っていて気持ちいいだろうなぁ。

◎デザインと配色については、4Sまでであれば私の好みは黒だったのだが、今回の5は白のデザインがいい。単に黒のマット仕上げが好きくないというだけだが…白の良さとして、外周のフィレット部が鏡面仕上げになっている点と、白のマットの質感が黒ほど目立たない点。来年買う時は白かな…

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◎さてそんなiPhoneだが、今回からは正式にLTE端末となる。これによって国内3大キャリアのLTEサービス体制が整った訳だが、先達てにXperia Rayを購入した際に、ドコモXiの価格設定の高さに呆れ返った経緯がある。
LTEになることである程度のコストアップは有るのだろうが、LTEになることでどの程度のコストアップになるのか? 報道が飛び交って混乱していた料金形態の整理も含め、計算してみた。

◎まず計算の条件だが、「MNP無し、新規契約」「端末は機種代金を一括払いし、月賦割引金で月々の支払いを相殺する」「携帯は1台しか持たないため通信にも通話にも使う」「通話利用をするため、通話料を低減するためのオプションサービスに加入する」「テザリングを使う」。また最近はキャリア間通話とキャリア外通話の価格差が激しい為、「同一キャリア間の通話が全通話時間の30%になる」という前提とした。

◎この条件において、まずXiの場合、Xiトーク24(Xiにねん+Xiトーク)+Xiパケット放題フラットの条件となる。ドコモは月賦割引金が機種ごとに異なる為、ここでは私が先日会損ねたXperia SXを基準とする。
auはLTEプラン+LTEフラット+通話ワイド24、SBMはホワイトプラン+パケットし放題for4G LTE+ダブルホワイトという前提にした。この前提において、月賦割引金を除く金額及び通話料はau・SBMともに同額である。

◎すると、下記のような結果になった。比較の為、私の今の契約におけるドコモ及びiPhone4Sにおいてほぼ同条件の契約を結んだものも並べてみた。

ドコモ
Xperia SX
au
iPhone5
SBM
iPhone5
ドコモ
Xperia Ray Foma
SBM
iPhone4S
基本料金  ¥    5,465  ¥ 5,165  ¥ 5,595  ¥     5,810  ¥   4,765
30分通話  ¥    6,347  ¥ 5,606  ¥ 6,036  ¥     5,810  ¥   5,206
60分通話  ¥    7,229  ¥ 6,047  ¥ 6,477  ¥     5,810  ¥   5,647
120分通話  ¥    8,993  ¥ 6,929  ¥ 7,359  ¥     5,810  ¥   6,529


グラフにするとこうなる。意外な事にauが最も安いが、これはSBMとauの機種代金月賦割引金の差(au:2570、SBM:2140)の差がそのまま表れており、通話時間による差は無い。現状のSBM iPhoneからの比較であれば単純にパケット通信料及び月々割の差額がそのままコストアップ分に響いてきており、一応その差は1000円以下に収まっている。LTEというとエリアの問題が有り、実質的に3Gの値上げになるのだが、まあiPhoneという機種の持つ価値と、テザリングオプション代だと思えば納得できなくもない幅に収まっている。

◎問題はXiだ。基本使用料部分はSBMより安いにも関わらず、通話時間が伸びるにつれとんでもない金額になってくる。これはドコモと他の通話料金及び割引サービスの差がモロに出ており、実はドコモの通話料割引サービスは他キャリア・固定電話に対する通話に対しては「一切適用されず」、30秒21円の高額なレートが保持されてしまうのだ。auとSBMは基本使用料はドコモより高いものの、減免サービスなしでも特定時間内のキャリア内通話無料があり、割引サービスを組み込むと通話レート自体が半減されるのだ。
10.5円/30秒と言うレートはドコモのFomaプランで言えばタイプL相当であり、相当のヘビーユーザーでなければ受けられない安価なレートなのだ。

◎この計算の前提は自社間通話を30%と見積もったが、実際の所家族間通話ぐらいしか、キャリアを明示的に指定できる通話は無い。学生なら友達にかけるし、仕事していれば仕事先や得意先に電話することもあるだろう。これらの「日常の電話」に対し、常に30秒21円の超高額レートを請求するのがドコモのやり方なのである。
ドコモの高品質回線かつLTEなのだから高額なので当たり前だろうという意見もあろうが、競合するのがSBMだけならその理屈も判る。しかし今回、auすらもSBMの価格水準に合わせてきたのだ。この時点でその意見は意味を無くす。私がSXを諦めた理由「こんなもの電話に使えない」が改めて証明される形となった。(ちなみに2時間通話すると、Foma比で約3000円も高くつく)

◎ドコモは「ナントカ5」とか嘯いている前に、自分達の傲慢さを恥じたらどうだろうか。

2012/09/25

【Gadget】Xperia Ray購入

◎久しぶりの更新ネタ。ドコモ携帯電話をSH-04A→Xperia Ray(SC-03C)に買い替えた。わざわざ1年落ちの端末を新品購入したのだが、値崩れしてたりポイントつけたりでなんだかんだで3万円していない。この機種に落ち着くまでにはいろいろと紆余曲折があったのだ…

◎普段iPhoneを通信+プライベート電話で使っている私にとって、ドコモの回線は仕事用回線(仕事場にはドコモの電話番号は公表している)と、東日本大震災の教訓としての回線信頼性確保(緊急地震速報含む)である。そのためiPhone購入以後は一切のパケット通信用途を封印し、パケホーダイダブル最低金額390円での運用を続けてきた。要するに「携帯する電話」への先祖帰りをさせたのだが、その用途で使うにはSH-04Aは重過ぎた。iPhoneを買った冬から春にかけては気にならなかったが、薄着になる夏場に大型端末の2台持ちはしんどい。携帯電話の重みでカーゴパンツがズリ落ちて来る位だ。

◎そこへ来て、2012年夏モデルのXperia SXの登場。かねてより「小型・シンプルデザインのワンボディ端末こそが携帯端末の理想型」と力説している私にとっては限りなく理想型に近い端末だったのだが、残念ながらSXはXi端末。3Gでの購入・契約も出来なくはないが、その場合は一切の割引を外されて正価で買わされる羽目になる。 電話としてしか使わない端末に6万円も出せるかヴォケ! ということでSXはあえなく選外。
その他SH-07Dや、古いところでP-01Dまで候補に入れたがコレといって欲しいという意欲が湧かず、結局デザインの良さと軽量さでXperia Rayを選択した、というわけだ。

◎で、Ray。そもそもスマホとしての使い勝手を全く考慮しないで、ガラケとかスマホとか関係なく「持ち歩く電話」として考えた場合、これほど良い端末も無いと思う。とにかく小さくて薄くて軽いので全く邪魔にならず、手のひらにすっぽり収まってむしろ使っていて小気味良い。あと、電池が異様に保つ。 大半の時間が待ち受けでちょこちょこ電話したり寝る前にtwitterをちょっとやったり家事の合間にネトラジを(Wi-Fiで)かけたりしている分には、3日ぐらい電池が保ってしまうw SH-04Aでも電話以外の用途を全部殺したら1週間程電池が保ったが、まさかスマホでここまで保つとは思わなかった。iPhoneだと1日かそこらで電池が尽きる事を考えると驚異的。

◎ただ一方でスマートフォンとして見た場合は不満点がいっぱいある、というか私の場合スマホのリファレンスがiPhoneなので、劣る部分ばかり目立つ。画面の小ささ故の文字入力のやりづらさ(特にqwerty配列は苦行に近い)もそうだが、最大はプロセサ及ワークRAMの少なさに起因する動作の遅さ。カメラの起動で5秒位待たされたり、SPモードの切替でウンともスンとも言わなくなるのは日常茶飯事。設定アプリが過負荷でクラッシュしたのは笑うしか無かった。

◎あとは内臓ストレージの少なさと、その割に外す事が出来ないプリインストアプリの多さも気になった。他のスマホに比べればかなりプリインストアプリの量は良心的なのだが、それでもまずやる事は絶対使わないプリインストアプリの削除祭りだ。というか削除出来るものはまだ良いが、root取らないと削除もSDカードへの移動も出来ないアプリも非常に多い、くせに初期状態で200M近くストレージを食われている。300Mしか無いのに…まだ、「Xperiaとしての独自性」を出す為のソニー関連アプリは許せるが、マクドナルドとかミクシーとかフェイスブックとか、意味が判らない。このあたりの「端末にぶち込まれた機能でユーザーの目線を誘導しようとする」国産IT機器の悪癖はいつ解消されるのだろうか。

◎総じて言うと、持ち歩く「アイテム」として考えるならiPhoneが最高峰だろうが、電話という「ツール」として考えるならiPhone以上の端末かもしれない。服を着飾ったり美味しいものを食べたりする「楽しみ」…「ハレ」の為にはiPhoneを選ぶが、日常の生活と言う「ケ」の側面で、可搬性や信頼性(回線品質や連続稼働時間)、使い勝手といった「ツールとしての要求項目」をきっちり満たしているし、それがたまたまガラケでなくスマホだったから「日常の延長で必要とするアプリも動かせる」「日常の延長に必要無い機能は省ける」という付加価値もある。そういう意味では非常に満足の行く端末である。

2012/01/25

【Diary】雪

◎てなわけで今年もドカッと雪が積もってしまった。 雪が降ると何が困るって、車のことである。
一応私の部屋は駅まで歩いて15分少々の立地で、駅から会社までは送迎バスが出ているのだが、何しろ歩くのが面倒&雪降ると駅までたどり着くのに30分近くかかる。かといって、私の車はRX-8。 タイヤ代バカ高でスタッドレスなんぞ買えず、さりとて駆動形式は雪道激弱のFR。 出来る事なら雪は降ってほしくないのである。
(ま、首都圏で雪降って喜ぶ人もそうそう居ないか…)

◎しかしこの日、前日に携帯をマナーモードにしていたのをすっかり忘れてそのまま寝てしまい、目覚ましが鳴らずにハッと起きたら6:45。 うん。 普通にバスには乗れぬ。 という事で「ダメそうだったら引き返そう」と意を決して8に乗り込みエクストリーム・通勤開始。
私は雪国育ちでもなければアウトドア派でもないので雪道の運転に「慣れている」訳ではないが、かつてMR2で(期せずして)雪道修行した成果もあって、全く何も知らない訳ではない。最低限「ブレーキ踏まない」「車間を詰めない」「サイド引いて強引に向きを変える」位は知っているw
そりゃまあスタッドレスを履いていない(高くて買えるかそんなもん!)のは私の責任ではあるが、少なくともtwitterで聞かれたような「スタッドレス履いていない奴は免許取り消し」とまで言われる筋合いは無い。

◎というか、道中二度程渋滞に巻き込まれたが、どちらも登坂できなくなったトラック・トレーラー起因のもので、その日送迎バスは結局昼まで到着しなかったのだが、それもやはり幹線道路でトレーラーが立ち往生し、会社まで大幅な回り道を強いられたのが原因とのこと。
更に言えば、まあ明らかにスタッドレスを履いているであろう車(クロカンとか)が車間詰める詰める。 怖くないのかね? それともスタッドレスってのは、そういう【ヤバそうな雰囲気】がドライバーに伝わらなくなるタイヤなのかね? ズーザーガッシャンやられたら、こちとら回避しようがないんですけど。 危険な状況で前走車に無用のプレッシャーかけて、何が楽しいの?と。

◎あと、その日のtwitterは「雪ごときで」とか、「スタッドレスも履かずに」とか、都市部在住者を揶揄する発言が山のように見られたことも追記しておく。 都心部にも雪国出身者なんていっぱいいるんだけど、そういう人たちも普通に困ってるんだよ。 そこちょっと考えようね。

2012/01/09

【Music Works】Logic9

ネタにする順番が逆だろうという気がしないでもないが、ようやっとLogic9…というより、「最上位バージョンのシーケンスソフト」の導入である。Logic Audio5(2002年8月購入)→Logic Express7(2007年5月購入)と、2バージョンづつスッ飛ばしてやっとたどり着いたPro(旧名Platinum) なんだか感無量な感じである。 しかし機能もグレードも上がっているのに、年々購入単価が安くなっている気が…

◎2バージョンづつ飛んでいるので、5→7の時も「画面がすっきりして、使いやすくなったな」という印象だったが、9になって一層使いやすくなった。8の際に導入されたシングルウィンドウインターフェース、これが実に使い勝手が良い。 一部では不満もあるようだが、アレンジウィンドウをメインに据えた画面構成は「今、どのファイルを編集しているか」が直感的に分かりやすいし、殆どの操作をアレンジウィンドウから離れる事無く行えるので、「今、どのウィンドウを、どのように操作しているか」をいちいち考えなくてよい。
それ以外にも、全体的にGaragebandを初めとしたApple製Macアプリの操作系を引き継いでいて、iLifeを扱えるならそのまま直感的に扱える。 5の頃は用語も構成も操作系も独特で、とても神経質なソフトだったLogicがここまで使いやすくなったんだなぁとひとしきり関心。
なお、現在の画面構成ではそれをいちいち意識する必要は無いが、Logicの特徴だった「キャッチ」「リンク」の概念や独立した編集ウィンドウの個別使用、エンバイロメントといった旧来の操作系もそのまま残っているので、やろうと思えば7以前の感覚でも使用は出来る。 あまりメリット無いと思うけどね。

◎さて、特に楽曲制作意欲も無い(ネタは無い)のにLogicを買った理由、一つはスナフキンごっこ用楽譜ワープロなのだが、もうひとつ重要な理由は「AW4416の置き換え」である。もう10年選手のAW4416を引退させてあげるべく、昔AW4416で録音/ミックスダウンしたミキシングデータをLogicに展開し、ミックスを再現させるのだ。
オーディオデータはバックアップファイルからAWExtractで抜き出し、ミキシングパラメータはAWの各チャンネルファンクションを見ながらLogicに手入力していく。 面倒くさそうに思えるが、AWの画面に出ている数字をそのまま手入力でミキサーやプラグインに打ち込んでいくだけなので、楽っちゃ楽である。
どうしてもパラメータを共通化できないリバーブ等はフィーリングで似せていく。

◎本来であればExpress7の時点でやるべき作業だったのだが、チャンネルEQの帯域不足と、ライブインプット非対応のため出来なかった作業なのだが、やってるうちに「ああ、やっぱりミックスダウン、DAWって楽しいな」と懐かしい感覚を思い出した。特に今までどうやってもうまくいかなかったM|Oneとのライブインプット経由でのエフェクト処理が出来たときは小躍りして喜んでしまった。こうして20トラック程の楽曲のミキシング処理、全チャンネルにEQ/コンプを設定して、CPU負荷は20%にもならない。 7(Macbook白)の頃ハネ上がっていたディスクI/Oも、SSDの高速性のお陰で余裕そのもの。
思い返せばAWを手にした頃、とにかくDAWの信頼性が低くて「俺はミキシングはPCではやらせない」と思ったものだったが(Loigc5を殆ど使いこなさなかったのも理由はそれ。使い物にならなかった)、今や余裕もいいところである。 動いているのは10万円台前半のモバイルノートと、2万円もしないDAWソフト。UltraLiteの購入費用を足しても、AW4416の購入単価より安い。あれから10年、時代は確実に進んでいるのだ。

◎そんな作業をしている間に「ああ、やっぱり音楽作りって楽しいな」という感覚を思い出してきたので、日々ちょこちょことiOS用Garagebandに打ち込んでいる曲メモを、一度本腰入れて仕上げてみようかな、 なんて思う。 まあ、どうなるか判らんけどね。 なんか年賀状には楽曲制作依頼めいた事も書いてあったし。これからちょっと楽しみだ。

2012/01/08

【Music Works】MainStage

◎先月の話なのだが、App Storeでの価格破壊を機にLogic Pro9とMainStage2を導入。ついに最上位DAWを手にした…のはいいが、曲のネタも枯渇した状態でLogicの使い道は(現時点では)無く、変わって新機軸のMainStageでいろいろ遊んでみた。

◎で、そのMainStage、商品紹介ページを見てもイマイチどういうソフトなのかピンと来ないが、ハードウェア・シンセサイザーにおける「パフォーマンスモード」的動作をしてくれるソフトだと思えば良い。
シンセのパフォーマンスモードが複数の音色を同時に立ち上げてレイヤーにしたりスプリットにしたり出来るのと同じように、MainStageではその管理下にある音源・オーディオ入力を同時使用する事ができ、ソフトシンセとハードシンセのレイヤーサウンドを作ったり、キーボードとヴォーカルトラックの弾き語りセットを作ったり、ルーパーを組み込んだり、ギターインプットとバッキングトラック(カラオケ)を並べてひとりパフォーマンスをしたり…といったことが自在に可能。 これらの設定を「パッチ」という単位で管理し、Mac上から、あるいは外部MIDIコントローラからのプログラムチェンジで切り替えていく事で、まるでシンセの音色変更のように音源設定を切り替えていく事が出来る。これらをライブにおける曲/場面毎の音色設定として使用する事も出来るし、単純にお気に入り音色のライブラリアンとして使うという手もある。(私はそっちがメイン)

◎そして画面上にノブやスライダー、メーターといったオブジェクトを配置し、これらのアサインメントを設定する事で、「外部MIDIコントローラ、もしくは画面内のコントローラから、各音源のコントロールが可能」になる。 このアサインメントがかなり柔軟で、コントロールソースは外部MIDIのあらゆるMIDIメッセージ、コントロール対象はLogicでのオートメーションに対応した全てのパラメータを操作できる。 勿論外部音源へのMIDIメッセージ(コントロールチェンジ、プログラムチェンジ等)への送出も可能だ。またそれらの番号を「揃える」必要も無く、音源/デバイス側の設定を一切変更する事無く、MainStageの中だけで入出力のトランスレーションが出来る。

◎個人的に「これはいい!」と思ったのがExternal Instrumentsプラグイン経由での外部MIDI音源のドライブ。ウチの環境で言えば、S90XSのアウトをオーディオI/Fに繋ぎ、オーディオI/Fのダイレクトモニターを切る。こうすると、少なくともMainStageで制御する分には、ソフト音源とハード音源の境が無くなる。同時使用も可能なので、S90XSとES2のパッドでピアノ+パッド音色を作ったり、S90XSのアコピ+FS1RのDXエレピのレイヤーサウンド等自由自在に作れる。またパッチ呼び出し時にプログラムチェンジ送出+コントローラの初期値を一括送出するので、音源側のリセット操作すら不要、音が出ている実体がどこなのかを全く意識することなく一元的に把握できる。

◎従来これらの動作をDAWでやろうとするとかなり複雑なセッティングが必要だったが、音楽制作を目的としない「パフォーマンスモード」の概念を持ち込んだ事で、演奏・音色管理における利便性が飛躍的に高まっている。 副次的効果として、曲のアイデア出しとして「何となく音を出す」時にも、その為のデフォルトセッティングをパッチで管理しておける分、DAWでアイデア出しをするより使い勝手が良い。音源ハブとしての動作/設定の軽快さも相まって、ライブパフォーマンスをする人しない人に関わらず、「楽器」を持っている人は手にして損は無いソフトだと思う。

◎一応難点としては、Logicより使用条件がキツい(レイテンシを大きく取る事が出来ない)為、同一の設定でもLogicよりCPUパワーを食う事と、Lionのフルスクリーンモードとの相性が良くないのか、レイアウトモード(画面上にコントローラを配置するモード)でおかしな挙動を示す事が有る事か。

2012/01/04

【Diary】新年

◎今更ですが皆様明けましておめでとうございます。 昨年ぐらいから更新頻度ガタ落ちのこのBlogですが、管理人はしっかり生きてます。 と言うか最近TwitterとGoogle+に明け暮れておりまして、Blog1本ネタにまとめるだけの大ネタになかなか遭遇しないのです。

◎今年の年末も昨年同様30日から3日までバーチャル東京都民生活。ただ、昨年1週間鍵盤に触れなかったら休み明けに笑っちゃうほど指が動かなかったので、今回はなんとS90XSを帰省先に持っていくという暴挙を敢行w しかもケースが無く、職場から大量に確保してきたミラマットで梱包するというw

でーん
次運ぶときはちゃんとケース買おう…

◎去年は三が日に特に買い物もせず、正月が明けてからiPadを購入したのだが、今年は海外出張を控えているのでいろいろと買い物。 トランクがもう15年以上前の代物(一応サムソナイト)でTSAロックにも対応していないので流石にもう使えんだろう…と言うことで物色。もともとサムソナイト好きだし、以前一泊用バゲージを買った時に海外旅行用はコスモライトにしようと思ったのだが、結果的にはゼロハリバートンのZRA-Xと相成った。重量たいして変わらんし、スクエアデザインかつ黒の質感が気に入った。前回のピクセルキューブもそうだけど、私はわりとデザインで選ぶ傾向があるんだよねw
コスト的には結構するが、来年は3~4回は海外出張する予定だし、どう考えても今後も増えるので、それ考えればまぁ、妥当な出費だ。

◎あとはワールドトラベルアダプタキット。基本出張先にはiPhoneとホテル用のAirMac Expressだけ持っていくつもりで、AirMac Expressのプラグ変換の為に購入。充電器も入ってるので、もう1個プラグ変換器があればiPhoneの充電も出来る。 AirMac ExpressのUSBポートで充電できれば最高なんだけどなぁ… こうして充電器(とDockケーブル)が増えていくw(実はiPhone付属の充電器とDockケーブルは、開封すらしていないw)

◎そして眼鏡。とてもじゃないが海外の水道でコンタクト洗いたくないし、2週間以上滞在するのに蒸留水なんて持っていけない。かといって普段の眼鏡はバカ高かった代物なので持っていきたくない。ということで普段は選択しないセルフレームの眼鏡を新調。普段の眼鏡との価格差20倍w レンズの度がキツ過ぎて後日引取りになったが… 基本、セルフレームメガネは「秋葉原な人」に見えるので選択しないのだが、今回は極力そう見えないようにポップなデザイン+色調にしてみた。こうご期待。(誰が)