2005/11/30

【Test】トラックバックエントリ

これはテストエントリです。ブログ主が好き勝手に実験するためのものです。コメントやトラックバックのテストなどお好きにご活用ください。


トラックバックの使い方が判ってない俺が来ましたよ

って、これでいいのかな?

本当は引用記事を書くべきなんだろうけど…

っつーことで、用が済んだらコレは消します

2005/11/28

【Traffic】飛行機雑感

◎今回のMaldives旅行は全行程、スリランカ航空A340-300型のお世話になった。 成田の駐機場で最初にコレを見たとき、「アレ? 747じゃないのか」と正直思ってしまった。
「何を今時」と思うかもしれないが、海外旅行なんぞ14年ぶりな私にとって「日本の国際線路線が747以外で飛んでいる」と言うことに少なからず違和感を感じたのだ。
なんと言うか、イメージ的に、747クラスの機体じゃないと、長距離の国際線は無理なのでは…とか思ってしまう。 まぁ実際のところA340シリーズは-500は747を上回る航続距離を持っているし、-600は747よりボディが長いので(座席数は747のほうがおいが)、747ではオーバーキャパシティになってしまうような路線ではこちらのほうが都合が良さそうだ。
実際、成田~コロンボ間、コロンボ~マーレ間、行きも帰りもほぼ満席だったので、収益性は良さそうだ。
ちなみに日本でボーイングの機材(747、767、777)が圧倒的に多いのは、ボーイングの開発分担で日本の企業が多いから、とか言う理由があるとかないとか。

◎で、そのA340だが乗ってみるとエコノミーでも以外と快適。747で(私が)悩まされていた騒音がかなり押さえられている印象。 その代わりと言っては何だがよく揺れて(天候のせいもあるだろうが…)、内装部品がガタガタと震える。 特に離着陸のときは天井につるしてあるCRTが落下してくるのではないかと思うぐらい景気よく揺れた。 CRTの真下には正直座りたくないな。
飛行機の内装部品と言うのは結構安普請で、最低限の強度と機能が保たれた上でいかに軽量化できるかという観点で成り立っている。 このため耐衝撃や持続荷重(主に与圧)に対してはそこそこの強度が保てるが衝撃・振動吸収性に劣る薄手のプラスチックが使われているので、機体が揺れると内装はハデに振動する。 乱気流や離着陸時の振動程度でブッ壊れる事はないと分かってはいるが、衝突強度にしたって機体が急降下して人がが浮遊衝突すれば穴があくし、床に至っては床下貨物室に急減圧が起こると抜け落ちてしまう。
そもそも航空機の機体強度だって結構ギリギリで、気流が乱れると翼はハデにワウ振動している。 軽量化は飛行機の命題中の命題だが、工学的観点でいくと恐ろしいものが空を飛んでいるものである。

◎話は変わるが、昔子供心に「なんで着陸時は機種を上げたまま高度を下げられるんだろう」と思った。 高度を下げる際は機種が下がっているほうが直感的だが、機種下げ姿勢では前輪から着地するので着陸態勢には向いていない。 しかし、基本的に機種方向=エンジン推力方向なのに、なんで機種が上がって斜め下に推進力が出ている状態で高度を下げられるのか?
大人になってから考えて見ると、アレは高度を下げているというよりも「堕ちている」と比喩したほうが正確であることに気がついた。

◎着陸後の制動距離の事を考えると着陸時の速度は遅いほうが有利だが、速度が遅いと翼に働く揚力が減少して機体が落下してしまうし、いくらエレベータを操作しても機種など上がらない。
だからこそ飛行機はフラップ等の高揚力装置を(離陸時よりも強力に)展開させている。 さらに機種上げ姿勢を保つことで迎え角を大きくし、さらなる揚力を得る。
しかしここでエンジン出力を絞らないと機種上げ姿勢での斜め上への揚力が重力に勝ってしまい、地面から遠ざかってしまう。
と言うよりもこんなムチャな姿勢で速度を上げて上昇に転じると、迎え角が大きすぎて失速墜落してしまう。
(1994年に起きた中華航空機墜落事故は、意図せずこの状態になってしまった)

◎つまるところアレは、フラップ最大+迎え角で揚力を確保しつつ、エンジン出力を絞って上昇失速しない範囲で沈下率を調整するという、非常に制御パラメータが多く、かつそれらのバランスの取れた点を用いて「着陸姿勢」と言うものを保っているのだ。
これも工学的観点から見ると「よーやるわ」の世界だが、我々を含めて世界中の何千何万と言う人口がこの不安定な系の恩恵に預かって航空機に搭乗している。 しかもその大半はおそらくこんな余計な事はツユ知らずに…考えて見れば狂気の沙汰だ。
まぁ、飛行機なんて落ちてしまえばそれまでだし、1回の輸送客数が他の交通機関とは段違いで多いから、おそらく利用人口当たりの事故率を取ったら非常に少ない部類になるのだろうが…

【Diary】明日から…

◎結婚式からのお休みモードが明け、明日から社会復帰である。 ホントに社会復帰出来るのか?
気がつけば2週間も会社を休み、えらい迷惑をかけている。 まぁ制度上問題はないのだが、もしかしたら明日仕事場に行ったら机無かったりして…(((((;゚д゚)))))) ガクガクブルブル。

◎新婚旅行と言えば大量のお土産がネックになるが、今回お土産は事前にカタログ通販で国内手配した。 【現地のお土産じゃないじゃないか!!】と言う声も聞かれそうだが、まぁ半分はご祝儀返しだし、農業生産力が無い+イスラム教国に行った時点で、「職場などで期待されるお土産の類」なんぞ現地に期待されても困る。 だいたい、観光者向けには物価が高いのだよ。
免税で買うぐらいだったら国内手配してしまったほうが楽だし、税関でゴチャゴチャ言われなくて済む。
通販のカタログには、「新婚旅行のお土産平均重量、8Kg」と書いてあった。 8kgもお土産持ったら、エコノミーと言えども重量超過料金が馬鹿にできないし、だいたいそんな大荷物抱えて移動したくない。

◎結婚式が終わって、新婚旅行が終わっても結婚関係イベントはまだ終わらない。 これから更に結婚報告ハガキの作成やら、ご祝儀返し&お土産の発送やら、妻は名義変更が目白押しだ。
できるだけ早く仕事の第一線に復帰したいところだが、暫くは用事が多くてそうもいかなさそうだ。
まぁ、いずれにしても2週間も仕事場空けて浦島太郎状態では仕事も何もあったもんじゃないだろうが…

2005/11/27

【Diary】只今帰着


◎たった今自宅に帰着いたしますた。 マーレを飛んだのが11/25の19:35(日本時間22:35)それからコロンボ・バンダラナイケでのTransit含めて11時間の長旅を経た。 一応これでも行きよりは3時間程速いのだが、それでも長旅には違いない。
成田の到着ロビーから外に出ると、11月にしては暖かい、でも我々にとっては肌寒い風が我々を迎えてくれた。
写真はリゾートからマーレへ移動するスピードボートから撮影した夕日。 サンセット・タイムに島に残留できないのは残念と思っていたが、疾走する海から眺めるサンセットもまた感動的なもので、このMaldives旅行の最後を締めくくるに相応しいイベントとなった。

◎前日日記Up後もいろいろエピソードがあった。 滞在中お世話になったウェイターの Lateefuと写真を撮ろうと他スタッフにお願いしたら、シャッタータイミングで出てきた言葉が「1.2.3」の変わりに「カトチャーン、ペ!!」だったりとか、日本語リゾートホストのRiyoを呼び出そうと思ったら「もう今日はいませんよ」と言われた15分後に本人が現れたとか、マーレの空港で出発時間とBording Timeを読み違えて何もない待合室で1時間待つハメになったとか、マーレからコロンボに飛ぶ飛行機内で客室乗務員に殺虫剤を撒かれて死にそうになったとか、行きの成田~コロンボ便で我々の前列から問答無用で座席を全開で倒してきたバカップルが我々の後ろに座ったのでお返しとばかりにシートベルトサインOffと共に全倒ししたとか、一つ一つはくだらないが、どれも楽しい思い出ばかりだ。
ちなみに写真がLateefu。 基本的にリゾートではウェイターは専属なので滞在中ずっと彼のお世話になったが、気さくな性格でカタコト日本語で話しかけてくる。 中には「オ元気デスカ? オ元気デス」とか、「オイシイデスカ? ハイ」とか、かけてくる挨拶がすでに自己完結してしまっているなど、(本人は意味分かってるのかどうか知らないが)ともかく楽しい気分にさせてくれた。
最終日に滞在期間中のチップと、折鶴をプレゼントしたら、やたらに喜んでいた。

◎私は全くと言っていいほど英語は話せない(Hearing・Readingはある程度ならOK)が、まぁ名詞と動詞と形容詞、あとは5W1Hの細かい使い分けを考えなければ大体カタコト英語とボディランゲージで通じてしまった。 一応今後は電子辞書ぐらいは持参しようと思うものの、ある程度のクソ度胸はついたようだ。
今年中か来年頭程度の時期に中国への出張があるが、まぁソレに対する弾み付けにもなったと思う。
とりあえず明後日から社会復帰はするが、しばらく頭は南国モードのまま抜けなさそうである。

2005/11/26

【Trafiic】空港雑感…フルレ国際空港


◎モルディブの首都マーレの隣島、フルレにあるモルディブ唯一の国際空港、それがフルレ国際空港だ。 もともと珊瑚礁の小島だったところを無理くり国際線クラスのジェット機が離着陸できるように滑走路を作っている為、滑走路へのアプローチ通路を作る場所がなく、飛行機は滑走路の両端部で方向転換をすることになる。 つまり離陸時は滑走路上を端までタキシングしてそこで180度回頭して飛び立ち、着陸後はそのまま滑走路端まで走っていって180度回頭し、滑走路中央のエプロン部までタキシングされていく。 モルディブのリゾートが認知されるにしたがって世界各国へ飛行機が飛び交うそれなりに交通量のある空港なのだが、滑走路上をのんびりとタキシングで走る姿はどこか、間が抜けている感じがする。

◎そんなフルレの空港だが、作りは実に素朴。 到着手続きは実に簡単で、タラップを降りてArrivalの建物に入るといきなりPassport Control。 その奥にターンテーブルがあり、後ろを振り返ると税関、と言っても実質X線チェックだけだ。 そしてそれを抜けるともう到着ロビーに出る。 要するに、平屋だ。
しかしバンダラナイケと違ってArrivalとDepatureが交差するのはエプロンゾーンのみで、そこでの交差は実際上ありえない。 意外と合理的な作りだ。
ちなみに我々が到着した時はEnplaymentで入国しようとしたアラブ系外国人のPassport Controlが極端に長く、(一人10分以上!!)どえらく待たされた。 観光目的の日本人は顔だけ見て入国許可出してたんだけど… そんなもんなのだろうか。
到着ロビーの外は夜だというのに人でごった返している。 ここに各旅行会社やリゾートのデスクが並んでいるのだ。
その先は港になっており、各リゾートやマーレに向かうドーニやスピードボートが待機している。

◎一方出国はちょっと特徴的で、 ブレ写真申し訳ないがDepatureの建物入り口にいきなりX線検査がデンと待ち構えている。 Chak-In Counterはその奥なので、飛行機に乗らない人は
建物の中にすら入れないのだ。 よって土産屋やカフェなどといった設備は空港の外にある。
チェックインを済ませて2FにあがるとPassport Controlがあり、その奥に免税店がある。
免税店はバンダラナイケ以上の充実度で、みやげ物からブランド品、電化製品におもちゃまで、なんでもござれだ。
またRestriction areaの待合所にはこれでもかというぐらいでかいスナックコーナーがあり、出国時刻まで時間があっても退屈する事はない。
Bordingの放送がかかったら矢印に従って1Fに下り、手荷物検査を受ければ最終待合所だ。あとはチケットを通して搭乗のみ。 ちなみに飛行機まではエプロンを歩き、タラップを歩いていく。 南国らしいといえばらしいが、ホントにここは国際空港か?

◎フルレの空港は非常に風光明媚なところだ。 何せ珊瑚礁島のどまん中に空港作っているのだ。 国際線の発着は主に夜なので、観光客は夕方に集まってくる。 よって搭乗手続きその他の手続きをやっていると、自然と写真のような夕焼けが見れたりする。
比較的しっかりしたセキュリティと施設の充実度は目を見張るものがあり、 観光立国モルディブの立派な【顔】である。
何よりもこの素朴な作りが、タラップを下りてこの空港を出た時の「モルディブに来た!!」と言う期待感を増してくれる。

【Traffic】空港雑感…バンダラナイケ国際空港

◎今回のMaldives旅行で行き、帰りともにトランジットの場となったスリランカのバンダラナイケ国際空港。(コロンボ) トランジットで使用しただけなのでパスポートコントロールの外側がどうなっているかはよく知らない。 いわゆる【制限エリア】のみの使用となった。

◎「地球の歩き方」とか、旅行会社が発行した日程表の案内を見るとArrivalがエプロンからタラップを降りて1Fだった際の手順しか書いていなかったが、私がコロンボについた時は行きも帰りも雨だったので実際はスポット経由で2Fからアプローチだった。
ゲートを出ると、長ぁ~~い通路が延びており、その先がArrival/Transitの分岐点だ。

◎階段を下りて左手に行くとPassport Controlに入るが、正面にSri LankanのトランジットデスクがあるのでそこでTransitする飛行機のBording Passをもらう。、Bording Passをあらかじめ持っているならソレを無視して直接右手の免税店コーナーに向かって行く。
免税店コーナーに出ると、右手に喫煙所、左手に階段があり、Gate1~4の発便は階段を下りて手荷物検査に入るが、それ以外のゲートの場合は今来た道を戻るのだ。 つまり再度長ぁ~い通路を通る。
さらに言えば、TransiterがGate1~4に行くための下り階段は、DeparturesがGate5以後のゲート(Gate7以後のゲートは、さっきの長い通路にある)への上り階段を共用する。

◎要するに、この長い通路と免税店エリア、Gate1~4前のロビーの空間は、Departure/Transit/Arrivalの各乗客がゴッチャゴッチャの状態になる、というわけ。 日本では絶対考えられない。
ただ、通常の空港と違い、搭乗前の手続き(荷物チェック、税関、出国審査)のうち荷物チェックが一番最後になり、それがこの長い通路のゲート前で行われる為、一応セキュリティは保たれるようにはなっている。

◎おそらくはSri Lankan便へのTransitが多いと言う事情のためにこういう構造にしたのだと思うが、日本では1999年に全日空機がハイジャックされた際に、ArrivalからDepartureに逆行可能(しかも手荷物検査後のエリア)だったことが問題となったのだが…なんだかねぇ。
しかしまぁ、さすがにそういう事情(であろう)だけあってRestriction area内の施設は充実している。 免税店はブランド品の他ジャンクフードの類まで揃っているし、レストランもちゃんとある。 シャワールームや仮眠室の他、床の一部に絨毯が敷かれ、寝袋などで仮眠をとることも可能だ。(実際何人か、寝ていた) 「Muslim prayer's room」なんてなのもある。 中東地域に数多くの路線を持つ空港ならではの特徴だろう。

◎私が利用した時点では行きも帰りも雨だったのだが、とにかく湿度が高い!! エアコンが効いているのだが湿度はどうしようもないらしく、やたらに蒸している。 温度が低いのに不快指数が高いという不思議な感覚を味わえる。
また上記の通路はかなり最新鋭の建物に見えるが、一歩空港ターミナルに入るとかなりクラシカル(そしてどことなくアジアンテイスト)な建物になっており、歩き回るだけでも結構楽しめる。
どうせRestriction ariaはDepartureもArrivalもない交ぜになってるので、Transitでヒマな時はそこらを歩き回るのも結構面白いかもしれない。 ただ、警備員の見た目はマジで怖いので注意。

2005/11/25

【Diary】Maldivesの空



◎現在16:00を少し過ぎた程度。 ホテル・チェックアウトをすでに済ませ、18時のスピード・ボートを待つのみとなった。
待っている間、皆ナイボリ・バーで思い思いに本を読んだり、ネットを楽しんだりしている。
普通なら退屈で仕方の無いところだろうが、この待つ間ののんびりした時間をも楽しめるのが、モルディブの魅力だろう。

◎この7日間、とにかく【ハデな遊びをせず、のんびりと休息する】と言う事でやってきた。
後半の日程ではマーレ・エクスカーションやアイランド・ホッピングといった観光系ツアーにも参加したが、それでも朝はのんびり起きて、午前中は適当に海に入り、午後に何も無ければ昼寝をしたり、ネットをしたり、と
思い思いの時間を過ごしてきた。 そういう意味では、当初の目的は達成できているようだ。

◎今もナイボリ・バーからは、エメラルドグリーンとサファイアブルーの海、抜けるような青空と綿のような入道雲、心地よい風と潮の香りが満喫できる。 サンセット・タイムになれば、あたりはオレンジ色に燃え上がり、夜には満天の星空が輝く。
そしてそんなMaldivesの風に、空に、海に、僕らの思い出が溶け、新たな輝きとなって行く…

◎もう少しで僕らは日本に帰るわけだが、僕には【帰りたくない~】などといった未練は無い。 すっきりとした気持ちで日本に帰り、また煩わしい日常に戻っていく。 短いようで長かったMaldives滞在が、僕にパワーを与えてくれたと思う。
そして、またこのようなバカンスを楽しむ為に、一生懸命働いて行こうと思う。
その時はまたMaldivesに来るのか、また違った場所に行くのかは判らないが、もしチャンスがあるのなら、もう一度このMaldivesの、このヴァヴィンファル島の砂を踏みしめに来たい、と思う。

【Maldives】アイランド・ホッピング …11/24

◎午前中をネット等でのんびりと過ごした後、午後から「アイランド・ホッピング」なるエクスカーションに参加した。
これは「現地人の住む島を観光する」というもので、リゾートによってはその後(宿泊しているのとは違う)他のリゾートに行ってサンセット・パーティーを楽しんだりするものもあるが、我々が参加したのは純粋に島に住むモルディビアンの生活を見る、というものであった。
正直最初は現地人の生活を物見有山で見物すると言うのはあまり気乗りがしなかった。
「富めるものの特権」のような感じがしたからだ。

◎昨日とは一転穏やかになった海をスピードボートがひた走る。
15分程走ってたどり着いたのは、漁師達の住む島「クダフラ島」だ。
マーレで見た風景とは違い、岸壁の脇には荒れ地と、発展途上国独特の街の風景があった。
ふと見ると、船がついた岸壁の隣の護岸が崩れている。


ガイドが言うには、スマトラ沖で起こった地震による「Tsunami
Damage」とのことだ。
「津波」に相当する英語やディベヒ語が存在しないので、モルディブではあの大波の事を「Tsunami」と呼んでいる。
岸壁のコンクリートは無残に流されて土砂が流出していた。
自分とはまったく因果関係が無いにしても、「Tsunami」と言う言葉の響きに、胸の詰まるような思いがした。

◎この島の島民は漁業によって生計を立てており、週6日、早朝から深夜まで寮に赴くそうだ。
それでいて1回の漁の稼ぎは平均50US$。
ただしこれは決して安い収入でなく、十分生活を賄えるレベルとのこと。

街の風景は鮮やかに彩られた民家が立ち並ぶ。
かつてはサンゴで家を建てていたのでベッドルーム・リビングルーム・ダイニングルームetc…が別々の棟に構成されていたが、コンクリート建築が出来るようになって以後コンポーネントな住宅を作るようになったらしい。

◎珊瑚の隆起によって島が形成されているモルディブでは、掘っても掘っても真水が出ないので、水事情が苦しい。各家庭には「For
Drink」と書かれた黒い巨大なポリタンクと、家の雨どいに直結した大きなタンクが備えられている。
雨水を集めて生活用水に使うのだ。

またこの島には湖があり、雨季のスコールのような集中雨で湖の水が満たされ、それを次の雨季までに少しづつ水を消費して行くようだ。

リゾートで使用しているような海水の脱塩プラントのようなものは設置できないので、生活用水の半分ぐらいは海水、と言うのも珍しくない。

◎こちらは学校だ。

モルディブには義務教育の制度が無いが、教育を受けるとなると日本で言うところの義務教育カリキュラムが一つの学校で施される。
特にマーレの学校では学校教育は全て英語で行われる為、ほぼ公用語として英語の使用が可能だが、クダフラ島のような地方の学校では英語とディベヒ語を織り交ぜた教育を行っている。また学校の時間は午前中と午後で、ランチ・タイムは各児童は一度家に帰って食事を摂る。
国家予算では給食までカバーできないモルディブならではの事情だ。

◎やがて海沿いの公園に出ると、現地女性たちによるダンス・ショーが始まった。
現地の音楽は3拍子が基本らしく、ツー・ステップを織り交ぜながらエキゾチックな踊りを披露する。
勿論全員イスラム女性なのでケープをかぶったままだ。

ちなみにこのダンスでは、ダンサーに促されるままに妻がダンスに招かれた。
本人はついていくのに精一杯とのことだったが、我々を含めて見る側の人間は非常に楽しませてもらったし、踊っていた本人も「楽しかった」と笑っていた。



◎クダフラ島の風景は、まさに発展途上国のそれであり、リゾートで味わうような高級感・開放感とは全く違ったものだ。
島民たちは漁業によって生計を立て、イスラムの戒律の中、素朴に暮らしている。

今回子供や女性の写真を結構撮ったが、最初私は彼らは私たちを避けるのではないかと思っていた。しかし彼らは屈託の無い笑顔で僕らを迎え入れる。
しかしそれには理由があった。
ツアーの最後でショッピング街(お土産ショップ)に立ち寄るのだが、彼らは積極的に僕らに名産品を薦めてくる。勿論商売上の論理からだろうが、そこにはもっと重い事情がのしかかっていた。

◎観光ガイドは恥ずかしがる事もなく、僕らにこう伝えてきた。
「モルディブは貧しい国で、この島のように国民は皆質素に、素朴に暮らしている。
だから皆様には、是非モルディブのリゾートを訪れ、観光を楽しんで欲しい。
そうすることで、モルディブに経済効果と外貨がもたらされ、我々は着実に豊かになって行く事が出来る」
平たく言えば、富める者こそ、モルディブの観光を楽しむ事でたくさんのお金をモルディブにもたらして欲しい、と言う切実な願いなのだ。
「世界中の貧しい国を救いましょう」といった趣旨の活動や募金は山のようにあるが、彼らはもっと現実的で、奇麗事で無い直接的な手段を求めている。
モルディブの豊かな観光資源と言うリソースをフルに活用して、自分たちの国を少しでも良くしていきたい、そう願っているのだ。

【Maldives】マーレ・エクスカーション…11/23

◎モルディブ共和国の首都マーレ(マレ、とも記載する)は、東西2.5km、南北1.5km、ほぼ長方形の形の小さな島だ。モルディブ総人口28万人のうちの1/4にあたる7万人以上が居住する、世界でもトップクラスの人口密度を誇る過密都市である。
過去には隣国スリランカの影響を受け仏教国であったが、現在の国教はイスラム教である。
しかしリゾートにおいてはそれを感じる事は殆どない。
アルコールは自由に飲めるし、肉類も種類を選ばず何でも食べられる。
唯一あるのは、スパ以外で女性スタッフを見かけないことだ。

◎我々はそんなマーレの街を市内観光するエクスカーションに参加することとなった。
勿論、イスラム教圏に立ち入るのだから、リゾート客と言えども服装には気を使う。
男性はスマートカジュアル、女性は肩/膝をカバーしたカジュアルルックが基本となるが、中にはそのへんの事情に気がつかないリゾート客もいる。(特にアジア系に多い)
少し悲しい気分になった。
我々と、隣のイフル島(アンサナ・スパ・リゾート)からの観光客を乗せたスピードボートは、スコール明けで低気圧の直下で荒れた海をマーレめがけてひた走る。

◎20分程でマーレに着く。
港はドーニ・タクシーや漁船、軍艦(!!)等がひしめいている。桟橋を降りるといきなり海岸沿いの大通り、「ボドゥタクルファヌ・マグ」に出くわす。



カブ風のミニバイクと、型遅れの日本車がひっきりなしに走っていて、一瞬東南アジアかと思うが、周囲の建物や人々はイスラミック独特の雰囲気を持っており、ここがイスラム教国であることを教えてくれる。

◎桟橋で日本語ガイド(なにやら怪しいオジサン)に引き連れられ、最初はイスラミック・センターに通される。
ここは1984年に完成したモルディブ最大のモスクで、5000人以上の巡礼者を収容できる。
真っ白に塗られ、屋上の金色のドームがひときわ目立つ。


イスラム教徒以外でも内部の見学が可能だが、上記の衣服規定が守られていないリゾート客は入場を断られ、それがOKだとしても靴は脱がされる。(靴下はOK)
内部の巡礼場も撮影はできないが、豪奢なアラビック模様の施された美しい礼拝場を見ることが出来る。
ちなみにこのモスク(現地語ではミスキー)の隣は警察署だが、ここを撮影してしまうと問答無用で逮捕され、カメラを没収されてしまうので注意。

◎次に通されたのはサルタン・パーク。かつてモルディブを平定していたサルタン王朝の王宮をそのまま公園化したもので、宮殿の一部が国立博物館となっている。



モルディブの歴史はイスラムへの改宗、中世の列強国との戦争、そして保護領としての歴史である。
この博物館はその中でも11世紀~19世紀、イスラム改宗から独立までの記念品を数多く飾っている。
サルタン王朝の玉座や装飾品、貨幣、衣服、武器、等も数多く展示されているが、意外に日本等の東洋文化を取り入れたものが多い事に気がつく。



特に王宮でのお茶会に使用されていたと言う陶磁器は日本の伊万里焼そのもので、お猪口などもあり、それには「寿」の文字が入っていた。

◎サルタン・パークは現在公園になっており、中にはレモングラス、ハイビスカスといった花が咲き乱れ、バンヤンツリー(菩提樹)が公園の真ん中に植えられている。



宮崎駿好きならバンヤンツリーを見てラピュタを連想するかもしれない。

◎その後、魚市場/果物市場を回る。
水産業がメインの産業であるため、非常に活気がある。
各島からドーニでマーレの魚市場までやってきて、ここで買って帰るのだ。
そのため買った魚をそのすぐ横で裁いており、新鮮な切り身(と言う表現もヘンか?)となって消費者に行きわたる。


一方農耕面積が確保できないため果物市場はその殆どが輸入品だ。物価はかなり安く、モンキーバナナが1房(50個以上はあろうか?)で数$程度だ。




◎マーレは、ごくわずかな土地に数万人の人がひしめき合う超密集都市だ。そして人口は現在も増え続けており、絶え間ない建設ラッシュが続いている。

モルディブの古い民家は珊瑚を壁材として利用していたが、現在のマーレではほとんどそれを見ることは無く、その代りに高層住宅が建ちはじめている。
言わば、現代の「軍艦島」さながらの様相である。

◎また、マーレの市街地にはアジア系発展途上国の文化と、イスラム教を中心としたアラビックな文化とが融合・共存し、さらには街の風景や博物館の展示品を見ると、日本の影響も非常に強い事が分かる。
モルディブと日本と言うのは意外と関係が深い。
観光立国とはいえ国連に「再貧民国」とランキングされるような小国に対して、成田・関空・福岡からの直行便が各週5便、スリランカ/シンガポール/マレーシア/タイの各国でのトランジット便も含めると、週20便近くがマーレへの航空ルートとなっていることも、その関係の深さを示している。
所謂アジア地域向けでは問題になっているODA(政府開発援助)によりモルディブにて絶対的に不足している穀物が輸入され、災害対策として国家全体をカバーする巨大な防波堤もODAで建造されている。また、民間レベルでは自動車・電化製品等が積極的にモルディブに輸入されている。
特に自動車は日本の中古車市場からあぶれた車が修理を受けてマーレの街を走りまわっている。
中には日本で使用されていたときの企業名がそのままプリントされた状態で活躍するトラック、なんてなのもある。

◎観光ツアーの最後の土産物ショップで、いろいろと買いこんだら当初の値段が1000$を超えた(値札はあってないようなもので、買ったモノの総合計を基準でディスカウントして最終的な値段を決める)ので、交渉しまくって200$近く値切らせたが、そうはいってもおそらくは結構ふっかけられた値段なのだろう。その時は「高いなぁ」と思ったものだが、アトから考えて「よかったのかな」と思った。
モノのよしあし、と言うよりも、観光客が落としていくお金や外貨を彼らは欲しがっているのだ。
我々富める先進国の観光客が、彼らに出来る本当の貢献、それは経済効果や外貨を供給する事。
奇麗事ではなく、もっとも切実で、かつ素直な方法論である。
その事を、僕は翌日に気がつくことになる。

2005/11/24

【Diary】サンセット・タイム


◎こちらはただ今11/24 18:15. サンセット・タイムとなり、自然とナイボリ・バーに人が集まってきている。
太陽は西に傾き、アンサナ・スパ・リゾート・イフルから、美しいオレンジのラインが伸びている。
この場所からこの風景を眺められるのも、今日が最後だ。

◎この2日間、マーレ、クダ島と、「モルディビアンたちの生活圏」に触れるエクスカーションを体験した。
モルディブは決して裕福な国ではない。 国民一人当たりの平均所得が2200US$程度だ。
リゾートにいると全く意識する事はないが、ここは紛れも無い、世界有数の貧民国なのだ。

◎モルディブの観光相の言葉だったか。
「まずモルディブに来て欲しい。 そして楽しんで欲しい」
貧しい国であるモルディブに対して先進国に済む我々が出来る事は、リゾートを楽しみ、現地にお金を落として、モルディブに経済効果と外貨を供給する事、
そして、国に帰ったら、地球温暖化対策としての節制した生活を通じて、海面上昇によるモルディブの水面を少しでも食い止める事、と言うことだ。

◎この2日間に体験したエクスカーションは、その言葉の意味をかみしめるに十分なものだった。
援助がどうだとか募金がどうだとかそういったことでなく、我々が出来る事、それはモルディブの観光資源を多いに活用し、
楽しむ事なのだ。 彼らはそれを望み、肯定的に受け止めている。
(と同時に、イスラムの閉鎖的な文化と、リゾート国としての開放文化の狭間でジレンマに陥っている)

◎私に与えられた時間はわずかだが、その中で精一杯楽しみ、モルディブと言う国に対する私なりの貢献をしようと思う。

2005/11/23

【Diary】楽園の雑感

◎ Good Evening!! と言うわけでこちらは現在11/22 23:45. まだ日が明けていない。
午後ぐらいから海が若干荒れ始めたが、ついに先ほどから激しいスコールが降っている。 まぁ、雨季が明けていないので仕方あるまいが、一度降ってしまえばまた穏やかになりそうなので、明日は期待できそうだ。

◎このリゾートには様々な国籍の人種が集まってくるが、ここ2日程で急激にアジア…と言うより所謂【特定アジア】の人が増えた。 飛行機の都合がでそうなったのだとは思うが… そういった人種が集まるようになったのはごく最近だとか。

◎ハウスキーピングに来た若いモル人に聞いたのだが、首都マーレは急速な近代化の中で様々なオフィス製品がMade In USAとJAPANで占められており、特にMade In Japanの製品は素晴らしい!! 壊れない!! としきりに褒めていた。
また彼らは日本人に対し比較的尊敬の念を払ってくる。 ODAによる食糧援助や、防波堤工事等国家的な恩恵を受けているからだ。
リゾートに必ず日本語メニューが用意されているのも、そんなところからだろう。

◎明日は首都マーレへの観光がある。 敬虔なイスラム教の国であるモルディブの風景がどのようなものなのか、目に焼き付けてこようと思う。

【Maldives】コーラル・ワンダリング …11/22

◎島国モルディブはその大半が環礁で構成されており、一つ一つの島も珊瑚礁の隆起で形成された島である。
そのため島一つ一つの面積が非常に狭く、例えばバンヤンツリーのある島にしても島の周囲を1週するのに10分とかからない。
島はコーラルリーフ(一般的に言うバリアリーフ)で取り囲まれている為、ビーチからリーフまでの水域は非常に水深が浅く、一方リーフの外側は即ダイビングが可能なほど水深がある。
殆どのリゾートがのエントランスが長い堤防の先にあるのは、リーフの内側は水深が無さ過ぎて船が入れないためだ。

◎さて、そんなモルディブのビーチ・リゾートでの楽しみがシュノーケリングだ。
勿論ダイビングのほうがより多くの海棲生物を見ることが出来るが、スクールを受講し、ライセンスを受領した上で、高価な機材をレンタルして、せいぜい楽しめるのは1ダイブ1時間程度。
しかしシュノーケリングならライセンス等は無いし、自分の好きなときに好きなだけ楽しめる。潜る事を考えなければ、体力と体温が続く限り海の中を楽しめるのだ。
必要な物は、ちょっとした機材と少しの練習と、肺活量だけだ。

◎モルディブ・リゾートにパックツアーで行く場合、殆どの場合シュノーケリング・セットは無料で貸してくれる。
機材はゴーグル、シュノーケル、フィン、これだけだ。

これをもって海に入るわけだが、その前に必ずやっておくのが背中の防護。
シュノーケリングはその殆どがうつぶせの状態で海面を漂うので、何かしら防護しておかないと背中がシャレにならないほど焼けてしまう。 ダイビング用のウェットスーツを着る人もいる(日本人は多い)が、Tシャツだけでも十分だ。

◎海に入るときは、まずゴーグルの内側を唾液か海草で拭う。
曇り止めだ。
それが済んだら一度ゴーグルを装着してシュノーケルを咥え、鼻から息を吸い込んでゴーグルが密着すること、シュノーケルが変に曲がっていたり、こめかみに食い込んでいたり(かなり痛い)していないことを確認する。
腰が水につかるぐらいまで歩いて行ったら、フィンをつける。
フィンをつけたら、歩行は後ろ向きが基本になるので、すぐに水面に浮かべる水深まではフィン無しで歩いていったほうがいいだろう。

◎ではさっそく泳ぎ始めよう。
フィンは膝を柔軟に使って、つま先を伸ばして大きく動かすと速く泳げる。
水深の浅いコーラルの内側では、そこかしこにナマコが見える。
見た目だけでもちょっとグロテスクだが、うっかり触ったりすると内臓を吐かれるので注意する事。
また、コーラルの内側とはいってもサンゴがある海域もあるため、基本的にこの水域では潜行はしないほうがいい。
サンゴに触れるのはタブーだからだ。
そうはいっても水面近くまでサンゴが迫っている所もあるので、コース選びは慎重に。
時々海面に顔を出して、方向を確認しよう。

◎この海域では、ナマコの他、いくつかの魚が見れる。
特徴としては比較的小さく、全身が白っぽい魚が多い。
うっかりしていると見逃すレベルだ。

ちなみに、人は襲わないがサメとかエイ(スティングレイ)が泳いでいたりもして、かなり驚く。



◎さて、チャンネル(コーラルを意図的に削り取って、外海との通路にしている部分)を通ってコーラルの外側に出てみよう。
突然海水の色がグリーンからディープ・ブルーに変化し、底無しの断崖絶壁に出くわすはずだ。
それまでは聞こえなかった「炭酸飲料のような音」が周囲を支配していたら、その海域のサンゴが生きており、呼吸をしている証拠だ。
その周りでは、熱帯魚たちが優雅に泳いでいる。
このディープ・ブルーの領域こそシュノーケリングの醍醐味だ。
断崖絶壁にはたくさんの海棲生物がおり、その周りを色とりどりの魚たちが優雅に泳いでいる。
まるで、熱帯魚の水槽に放り込まれたような感覚を覚える。

◎ここまで来たら潜行の練習。
大きく息を吸い込み、頭を下にして一気に潜る。急激に水深が深くなると耳が詰まるので、ゴーグルの鼻あてを押さえて鼻から息を吹き、耳抜きをすること。
浮上は浮上にかかる時間を考慮して早めに開始(フィンで潜ると、考えていた以上に深く潜ってしまうことがある)。
海上に頭が出たら、思いっきり口から息を吐き出す!!
するとシュノーケルの中の海水が抜けて、息が出来るようになるはずだ。
ゴボゴボと言う音がするときは、まだ海水が残っているので、海水を飲まないように慎重に息を吸い込んでからもう一度思いっきり吐き出せば排水できる。

◎さて、コーラルの回りを回遊したり、気が向けば潜ったりするのも楽しいが、興が乗ったら少しだけ沖に出てみよう。
底も断崖も見えないほどの深海に出た時に、ぼんやりとした白い影が見える。
何かと思って潜って見ると、小さな熱帯魚たちの群れに出くわす。
もちろん触れたり、捕まえようなんて考えてはいけない。
群れの横を追走するように泳いでいくのだ。
ふと体を翻して、コーラルに戻れば、先ほどとはまた違った表情が楽しめるはずだ。

◎さて、シュノーケリングにはダイビングのような時間制限は無いので、冷えてきたとか疲れてきた、と思ったときが終了の合図だ。
無理をせず、来たコースを戻って、海から上がろう。
終わったら使用したもの全てを真水で洗い流す。
機材も、Tシャツも、ダイバーズウォッチも、全てだ。
砂を落とすと同時に、潮を落とすのだ。
これをやらないと、Tシャツは磯臭くなるし、機材類は黄色くなってしまう。
シャワーを浴びたら、コーラルで見つけた風景を思い返してみよう。
きっと、また潜りたくなるはずだ。

◎たいしたお金もかからず、高度な技術も要らず、気軽に魚たちと戯れられるシュノーケリング。
機材代がタダなので皆こぞって借りる割にはコーラルの内側を適当に周回して満足する(あるいはこんなものかと見切りをつける)人もいるが、美しい海に行く機会があるのなら、一度はやってみる価値があるだろう。
そして、やる時には思い切って沖に出て、海棲生物のパラダイスを堪能するのが良いだろう。

【Maldives】楽園の生活事情…11/21

◎楽園の朝は早い。
時計は7時だが実際は6時なので、太陽もほとんど上がってきていない。
朝食はバイキング形式で、まともに牛肉が食えるのはこの朝食の時のビーフ・ソーセージのみだ。メニューはよくある普通のホテルバイキング朝食、
といった感じだが、各国のリゾート客の嗜好を考慮してか各国のローカル食材も並んでいたりする。
日本向けと言う意味では白米と「Miso Soup」だ。
米は一応ちゃんとしたものを使っており、やや水分不足な気はするが粘りがある。
「Miso Soop」も味噌の分量が少なめではあるがダシはかなり良い。(モルディブではカツオの値段が非常に安いらしい)
具は千切りした大根・人参と、お好みでワカメ・豆腐を追加できる。

◎飯を食えばあとは自由行動だ。部屋の目の前が海なので、そのまま正面の海に泳ぎに行くも良し、シュノーケリング・セットを持って沖に出てコーラル・リーフを堪能するもよし、サラ(海に突き出した小屋)で寝るも良し、その他私のようにPCを叩いていたり、本を読んだり、絵を書いたり…
過ごし方は思い思いだ。

ハウスキーピングは10時頃来るので、ソファやベッドにチップを置いて、あとはほうって置けば良い。
使用したサニタリーやランドリーをお願いしたい物品は、まとめて洗面台に置いておけば勝手にやってくれる。

◎「リゾート旅行で生水は厳禁」は鉄則だが、リゾートにおいては一人1日500mlのミネラルウォーターを提供してくれる。レストラン等で「Water.」を注文すると、エビアンかペリエを出して来てくれるが、これもお買い上げなので、持ち帰って全く問題ない。
ちなみにエビアン1リットルで5US$

トイレやシャワー等の生活用水は海水蒸留水で、少しだけ潮の匂いがする。といっても日本のように海藻類がいないので所謂「磯臭い」とは少し違った匂いだ。
リゾートの真ん中に製水施設と汚水処理のプラントがあり、汚水は沈殿・ろ過などの処理をした後外洋に持ち出しているようだ。

◎水だけでなく、食料品や生活器具等の物資、ホテルスタッフの入れ替え、等で頻繁に物資運搬船が行き来する。
中にはこれでもかと野菜を満載した船なども来ており、おそらくマーレの市場から各リゾートに売り歩いているのだろう。
バンヤンツリーは比較的マーレに近い(スピードボート20分)ので移動手段は船だが、国土面積はともかく水域が非常に広い(南北で830km)モルディブ全域をカバーするためか、水上挺(飛行機)も時々飛んでくる。

◎部屋にはミニバーもあり、ジュース類やワイン・シャンパン・ナッツ類などがあるが、全てのメニューがバーで飲むより1US$高く設定されている。

勿論ルームサービスもあり、バーの飲み物やつまみ類を部屋に運んで来てくれる。
チップは忘れないように。

◎12時からは昼食だ。
昼食もバイキングだが、こちらはバーベキュー・スタイルがメインで、砂浜に置かれたテーブルで食する。

焼かれる食材は魚だったり肉(ラム肉が(,,゚д゚)ウマー)エビだったりで、サイドメニューもパスタがあったりラタトゥイユがあったりと結構バリエーション豊富だ。
日本人にはトラウマになっているかもしれない「タイ米」も食える。(カレーと一緒に食うと結構うまい)この手のリゾートの難点の一つに「食事が飽きやすい」と言うのがあるが、気をつけて食っていればそれほど飽きる事もない。
ちなみに味付けは「塩味薄め、甘みが濃いめ」といった風。
南国の事情を考えればそんなもんだろう。

◎午後も自由行動だが、午後の日差しはお肌に良くないのであまり泳ぐ人はいない。
昼寝にはもってこいだし、私のようなネットジャンキーは自然とPCを持って「ナイボリ・バー」に集まってくる。

バーの周囲のみ無線LAN対応で、自前のPCさえあれば追加料金ナシでネットが楽しめる。
勿論バーといってもホテルラウンジと同じなので、こちらから注文しない限り注文を強要されることもない。
基本的に「どこにいても、何をしていても自由」といった風情なのだ。

◎バンヤンツリーの設備としては野外レストラン、バー・ラウンジ、マリンセンター(ジムもある)、スパ等がある。バーの周囲にはブランコやダーツボード、卓球台、ビーチバレーコート等が雑多に置かれており、勝手に使える。
(ダーツと卓球台は、言えば器具を貸してくれる)
サンセット・タイムを回ると砂浜に天体望遠鏡が置かれ、コレもフリーだ。

◎サンセット・タイム(PM6:00)を回ると「ハッピーアワー」となり、ハウスワイン・ビールが半額となる。この手のリゾートではよくあるサービスだが、島の反対側にある大きなサラではサンセットを眺めながらシャンパンを楽しめるミニ・エクスカーションもある。
サンセットタイムになると、どこからともなくホテルスタッフが集まってきて、海岸でサッカーを始める。
モルディビアンは皆サッカーが好きなのだ。

◎夕食は7時半からで、野外レストランで満天の星空を眺めながらコースメニューを楽しめる。
一応ドレスコードが指定されており、スマート・カジュアルで食事となる。
…が、どういうわけだか日本人はそういうのに疎いようで、Tシャツ半ズボンで来たりする。
もちろん追い返されたりはしないが、ちょっと恥ずかしい。
ちなみに食事全般に言えることだが、野外での食事なので結構虫が来る。最初は気になって手で払ったりするが、そのうち気にならなくなってくるのは、南国の空気にアテられた証拠なのだろう。

◎「バスルーム」と言う考え方は無く、屋内と屋外(!!)にシャワールームがあり、屋外にジャグージ・スパが設置されている。
海水落しで昼に入っても良いし、夜中に周囲の照明を落として「星空の下の露天風呂」をやってもよい。
ちなみに温度はかなり低い。



◎とまぁこんな調子で、「自分たちで何かしよう」と思わない限りリゾート側は積極的にこちらに何かを押し着せようとはしないし、逆にこちらがやりたいと思った事に対する障壁はほとんど無い。
まさに「お気に召すまま」の世界で、客の側も思い思いに楽しんでいる。
私ももう少し、このゆったりとした雰囲気を楽しむ事にしよう。